「アメリカンビューティー」 ケビン・スペイシー

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「アメリカン・ビューティー」は親切

ケビン・スペイシー主演でアカデミー賞を獲った「アメリカン・ビューティー」。

 

この映画は、出だしは分かりやすいですね。主人公が丁寧に登場人物を説明してくれて、親切な映画です。

 

というのも、前日はアンドレイ・タルコフスキーの「惑星ソラリス」を観たので、それと比べると、この映画は分かりやすいことこの上ないのです。

 

黒澤明の「生きる」にも似てなくもないはじまり方です。

 

以下ネタバレがあります。

 

 

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登場人物たちが抱える色々な問題。

 

冷め切った夫婦関係。
分かり合えない親子関係。
仕事に追われて生きる意味を見失っている中年男性。
物的幸福感に取りつかれている中年女性。
ゲイであるのにゲイを否定して生きる人。
ストーカー気質の青年。

 

 

いろんな問題が出てくるのだが、映画の中で一番解決したい問題が何かわからずに、また何を訴えたいのかが分からなくて、観終わった後にちょっとポカンとしてしまいました。

 

冒頭シーン⇒娘が父親を軽蔑して、ボーイフレンドに「殺してくれる?」というシーンは、オチとはちょっと結びつかないから、じゃあなんであれを冒頭に持ってきたのか?ってちょっと思ってしまいました。1回目の鑑賞は大丈夫ですが、2回目の鑑賞時にはかなりダサい冒頭に見えます。

 

でも、なんとなく初っ端にもってきがいがあるシーンですよね。殺人を仄めかす内容もそうですし、あの家庭用のホームビデオ映像も、ちょっと変化球で始まる感じでいいですね、映像的にも。だから気持ちはわかりますが。

 

意味深であるようでなんの意味もないんですね。見ている人をミスリードさせるという意味だけ。

 

たぶんこの映画は、最後の主人公のナレーションに集約されているんではないでしょうか。

 

 

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最後のナレーション

死の一瞬 全人生が目の前を横切ると言われている。

 

しかし その一瞬は一瞬ではないのだ。
それは大洋のように果てしなく広がる時間…

 

ボーイ・スカウトのキャンプで草原にひっくり返り、流れ星を見ていた僕。

 

うちの前の通りのかえで並木の黄色い落ち葉…

 

しわくちゃの紙にそっくりのおばあちゃんの手…

 

そして初めて見たいとこのトニーのピカピカのファイアーバード…

 

 

ジェーン、僕のジェーン。そしてキャロリン。
こんなことになって腹がたってるか?

 

美の溢れる世界で怒りは長続きしない。

 

美しいものがありすぎると、それに圧倒され、僕のハートは風船のように破裂しかける。

 

そういう時は、体の緊張を解く。
すると その気持ちは雨のように胸の中を流れ、感謝の念だけが後に残る。

 

僕の愚かな とるに足らぬ人生への感謝の念が、たわ言に聞こえるだろう?

 

大丈夫 いつか理解できる。

 

 

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主人公を撃ってしまった元大佐は、自分がゲイであるということがバレるのを恐れて殺人に至ったのでしょうか。

 

殺人に至る動機があまりにもショボいというか、自己中心的な子供じみた理由なのが、いまいち納得できないですが、これはゲイの方の気持ちになってみないと分からない感情なので。

 

大丈夫、いつか理解できる。

 

各サイトレビューまとめ

Yahoo!映画 3.80点

黒澤明,映画,夢,生きる,宮崎駿,北野武 評価件数 984件

 

・よくわからない
・美しい映画
・今一度見返して、深く感銘を受けた
・暇つぶしに最適
・アメリカの不幸を切り取った作品
・ファミリーの形に胸が痛む 他

 

映画.com 3.6点

黒澤明,映画,夢,生きる,宮崎駿,北野武 2781人

 

・美しい赤
・なんて穏やかな死顔なんだろう
・美しさとは何か
・日本人にはわからない?
・悲劇だけれども、全体として人生を肯定している

 

アマゾンレビュー 4.2点

黒澤明,映画,夢,生きる,宮崎駿,北野武  201件のカスタマーレビュー

 

・素晴らしい
・人間の承認欲求を描く物語
・人間の真理に迫る作品
・おっさんには共感できる
・クリス・クーパーの演技が良い

 

個人的レビュー 4.0点

黒澤明,映画,夢,生きる,宮崎駿,北野武

 

人生は善と悪の紙一重であるという感じがする。真っ赤なバラ。風に舞う白い袋。街の俯瞰空撮。若く美しい女の子。劇中に出てきた様々な画が嫌味にならない程度で見る者に物語のテーマを訴えかけている。

 

先にも述べたように、この映画、言いたいことは、最後ナレーションですべて明らかになっていると思う。やはり、見る者に親切な映画だなと思う。

 

 

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