黒澤明「用心棒」 三船敏郎の殺陣の動きはラグビーの動きを参考にした!

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用心棒

黒澤明「用心棒」ここが凄い!ポイント

殺陣が凄い!
面白さが凄い!
「荒野の用心棒」でリメイクされる!
ヴェネツィア国際映画祭で三船敏郎が主演男優賞を受賞!
カメラマンが世界のミヤガワ!

 

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黒澤映画を代表するエンターテイメント作品

黒澤が理屈ぬきに面白い、楽しい映画を作りたいと思って撮ったのがこの作品。

 

ダシール・ハメットのハードボイルド小説「血の収穫」を2組のやくざが対立している江戸時代の宿場に移し替えて、そこにやってきた浪人・桑畑三十郎が双方に巧いことをいってけしかり自滅させるというストーリー。

 

「映画の面白さを十二分に出した作品をこしらえてみたい、という夢があった。その夢を実現させたのがこれだ。」

 

「めっぽう強いのがいて、そういうのがめちゃくちゃに悪玉をやっつけたら気持ちいいだろう、というところがら始まった」
と黒澤は語る。

 

主演の三船敏郎の豪快なキャラクターが三十郎にぴったりであったが、彼以外の登場人物たちも個性豊かで、気が利いた台詞、波乱万丈なストーリー展開など、あらゆる要素で面白い映画に仕上がっている。

 

菊島隆三の功績

黒澤作品の脚本家といえば、やはり何と言っても橋本忍と菊島隆三である。小国英雄は最後のジャッジ係だったので、あらゆる代表作で主力で脚本を書きまくったのは、この2人なのである。

 

そして、娯楽系のシナリオライターの第一人者といえば、菊島隆三である。

 

櫨本忍が、この映画を観て、黒澤作品として非常に違和感を感じたという。

 

それは、黒澤が娯楽映画に手を出したことによる違和感であるならば、「隠し砦の三悪人」ですでに娯楽映画への扉は叩かれていたわけであるから、そうとは考えられない。

 

おそらく、「用心棒」には著しくドストエフスキー的なエッセンスが少なかったからであろう。それはつまり、脚本の実権は黒澤ではなく、菊島が握って完成された作品であるということである。
それが新鮮であったのだろう。

 

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立ち回りのヒントはラグビーの試合

派手は殺陣が話題になったが、黒澤はラグビーの試合を見て選手たちの動きを、立ち回りの参考にしたという。

 

黒澤はこの作品は殺陣のみばかりが評価されて、三船扮する用心棒の面白さが評価されないと嘆いていたという。

 

また、今では当たり前のようになってしまったが、人を斬ったときの音が効果的に使われた最初の作品でもある。

 

カメラが「羅生門」でコンビを組んだ宮川一夫。ラストの三船VS仲代の決闘シーンのカッコ良さといったら。数ある黒澤作品群の中でも最高級のカットだと思います。

 

砂嵐が舞う背景、歩きだしだんだん近ずく2人…「あんまり近よるんじゃねえ!」と放つ仲代。ニヤリと笑う三船。映画史に残る名シーンです。

 

関連ページ  黒澤明の生涯 〜用心棒と椿三十郎〜

 

『用心棒』とセルジオ・レオーネ

『用心棒』の翻訳『荒野の用心棒』で知られる、世界でもっとも黒澤明に影響を受けた監督の一人、セルジオ・レオーネは、実は他にも黒澤作品のエッセンスを取り込んだ作品を何本か作っている。その中の一本『続・夕陽のガンマン 地獄の決斗』は隠し金を巡って三人のたちが戦場横断の冒険を繰り広げるロード・ムービーという点で『隠し砦の三悪人』だ。

 

その中で、主要人物3人は「いい奴悪い奴醜い奴」という原題が語る通りの役所を演じているのだが、そのそれぞれを黒澤作品の登場人物に当てはめることが出来るのだ。

 

「いい奴」のクリント・イーストウッドは『用心棒』『椿三十郎』の名無しの男、三船敏郎。悪い奴リー・ヴァン・クリーフは油断ならないライバル役、仲代達矢。そして、問題はイーライ・ウォラック演じる「醜い奴」である。2人の登場人物を借りた名無しの男連作には、第三の人物など登場しない。

 

ちなみにイーストウッドは前作のシリーズ第2作『夕陽のガンマン』から、狂言廻しの「天使」に廻っているので、この第三の男こそ、真の主人公なのだ。実はその答えにこそ、無断盗作で黒澤の逆鱗に触れ、一顧だにされなかった男の「師」への深い理解と敬愛が伺える。

 

そして、黒澤が手をかけながらも決して向かわなかった一つの方向性と、彼がやがてたどる悲劇からの救済の可能性をも。黒澤はその映画を生涯観ることはなかったとも伝えられる。

 

映画批評 高橋実 

 

※4 河出書房新社発行 「黒澤明 生誕100年総特集」より抜粋

 

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かんたんなあらすじ

 

黒澤明 用心棒

 

宿場町にひとりの浪人が現る。

 

町の通りには人は見えない。犬が人間の手首をくわえて走っている。
チンピラ集団に浪人が絡まれるが、相手にしない。
飯屋に入って腹ごしらえをする。しかし浪人は一文もない。

 

浪人はこの町で一暴れして借りを返すというが、飯屋の権爺はすぐ町を出ろという。

 

しかし浪人は表に出ると、先ほどのチンピラを数人斬ってみせる。
そして親玉に自分を用心棒として雇え!アピールする…

 

製作:田中友幸 菊島隆三
脚本:菊島隆三 黒澤明
原案:ダシール・ハメット「血の収穫」
撮影:宮川一夫
美術:村木与四郎
照明:石井長四郎 
音楽:佐藤勝
助監督:森谷司郎 出目昌伸 吉松安弘
出演:三船敏郎 仲代達矢 東野英治郎 川津清三郎 山田五十鈴

 

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