黒澤明「白痴」の見どころは原節子、森雅之、三船敏郎、久我美子の演技合戦!

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白痴

黒澤明「白痴」ここが凄い!ポイント

黒澤のドストエフスキーへの愛が凄い!
上映時間を巡って出た名言が凄い!
役者の演技が凄い!
特に久我美子の演技が凄い!
ディレクターズカット版の長さが凄い!
ロシアでの評価が高い!

 

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ドストエフスキーの小説の舞台を札幌に移し、黒澤が全身全霊をかけて作ったといわれる作品。

 

作品は第一部と第二部に分かれていて前編・後編として公開されるべく、とんでもない長さの4時間25分の作品として完成した。

 

しかし松竹の首脳部は長すぎるから切れ、と黒澤に命令。

 

やむを得ず、切ったシーケンスを文章テロップで説明することで、2時間46分の作品として一般公開となったという不運な作品である。

 

黒澤は自伝でこう語っている。

 

「この白痴はざんざんであった。松竹の首脳と衝突し、その首脳部の私に対する反感を反映したかのように、批評という批評はすべて、罵詈讒謗に等しかった。」

 

「これは実は「羅生門」の前からやろうと決めていた。ドストエフスキーは若い頃から熱心に読んで、どうしても一度はやりたかった。」

 

「ずいぶんいびつな映画になったけれども、大変気持ちがいい。」

 

 

公開当時の国内の評判は芳しくなかったが、ドストエフスキーの本場、
ソ連では高い評価であったのが、せめてもの救いとなった。

 

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あらすじ

 

黒澤明 白痴

 

戦後、北海道へ向かう青函連絡船の中、亀田と赤間は出会った。

 

亀田は戦犯として処刑されそうになったが、直前に人違いと判明し、釈放されたのだが、その出来事が原因で癲癇性の白痴にかかってしまった。

 

 

札幌の町を歩いていた亀田は通り沿いの写真館のショーウインドウに飾られていたある女性の写真に心を揺さぶられる。

 

しかし彼女は政治家と愛人契約をしていると町では噂の女、那須妙子。

 

亀田は資産家の娘の綾子と知り合いになり、彼女は亀田の純真さと善人さに惹かれ、また心に傷を持つ那須妙子も亀田の偽りのないやさしさに心を奪われていく。

 

亀田は2人の女に愛され激しく揺れ動く。

 

そしてその三角関係は、周りの人たちをも次々と巻き込んでいく…

 

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企画:本木荘二郎
制作:小出孝
脚本:久板英次郎 黒澤明
原作:ドストエフスキー「白痴」
撮影:生方敏夫
美術:松山崇
照明:田村晃雄
音楽:早坂文雄
助監督:荻山輝男 小林桂三郎 野村芳太郎
出演:森雅之 三船敏郎 原節子 久我美子 志村喬 千秋実

 

各サイトレビューまとめ

Yahoo!映画 3.49点

黒澤明,白痴,森雅之,三船敏郎 評価件数 93件

 

・黒澤最大の混迷作。かなり貴重な映画です。
・私がプロデューサーなら更に短縮を命じます
・完全版を観てみたかった
・視線の映画、眼力(めじから)の映画に他ならない。
・久我美子さんも含め、女優陣が印象的。
・映画としては物足りない
・ロシア文学を日本に翻案すること自体が無理なのだ。
・名画なんだろうと思いますが…
・本当に美しい人間を描こうとした『白痴』
・原節子と久我美子の対決が見もの
・演技合戦の模範的教科書

 

フィルマークス 3.6点

黒澤明,白痴,森雅之,三船敏郎 -人

 

・すべてを計算しつくして撮る完璧さを感じた。
・黒澤明の傑作にして珍作。
・芝居掛かった台詞や人物は鼻に付くものの、そこは黒澤明、飽きずに観させる。
・森雅之の存在感が半端ない。
・女2人が睨合うシーンが歴史に残る名場面だな
・66年前の映画から得られる気づきは多い。
・原節子の存在感だけが非常に魅力的だった
・三船敏郎のウィンクがめちゃかっこいい
・綾子を演じた久我美子。堀北真希に似ていて可愛らしい。
・黒澤明作品で一番か二番を争うほどつまんなかった。
・原節子、美人なだけじゃなくてオーラが凄まじいな。
・三船敏郎と原節子の眼光がすごかった。

 

アマゾンレビュー 3.8点

黒澤明,白痴,森雅之,三船敏郎  15件のカスタマーレビュー

 

・何回もDVDを買ってる数少ない作品
・最高クラスの俳優が大挙出演した、韓国を代表する傑作
・男が観て感動する傑作
・現在の韓国映画の実力の集大成
・人生最高の映画のひとつ!
・見るたびに発見があって、深い映画だと思います。
・韓国映画に関して目線がまったく変わってしまった作品。
・己の根源との壮絶な戦い

 

個人的レビュー 3.9点

黒澤明,白痴,森雅之,三船敏郎

 

この映画の上映時間を巡って出た名言が、
「フィルムを切るなら、縦に切れ!」
ですが、切ったフィルムはどうやらないみたいですね。
ディレクターズカット版で見てみたかった。

 

 

原節子、森雅之、三船敏郎、久我美子の演技合戦が凄いです。
最後の原節子演じる那須妙子と久我良子演じる綾子の戦い。女の闘い。映画史に残るバトルではないでしょうか。

 

 

原節子さんの舞台女優のような演技は、力技で暴力的に引き込まれますが、このシークエンスで素晴らしいのは久我美子さんだと個人的には感じました。

 

那須妙子という、年上で人生経験も豊富な女性に、ケンカを売る久我美子。

 

恐怖、負けん気、嫉妬、純真…
そんないろんな感情を、何とも言えない緊張感の中で、見事に表現していると思います。
その姿がまた美しい。

 

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