黒澤明×名言 「人生の目的をさがす時」編

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人生の目的をさがす時

世界中のお母さんたちが、幸せな世の中になればいい。

 

「戦争だけは絶対にしちゃいけない。お母さんたちがああいうことになるんだ」

 

何でもセンセーショナルに描けばいいというものじゃない。

 

「自省の念も込めて言うんだけど、映画も刺激ばかりで人を引き付ける手法ばかり多用する。テレビの報道も映像だけで煽り立てるような、刺激重視のやり方になってきている。

 

ドラマもこれでもかと次々のショッキングな出来事が起きて、あんなに毎度えらいことばかり起こるんじゃ、疲れちゃうよね。まあ、雑誌も新聞もすごい見出しだよ。刺激っていうのは、慣れっこになって、どんどん強い刺激を求めるようになるんだ」

 

普通の人になるのが、一番難しい。

 

「貧しい必要はないけど、本当にちゃんと生きている人が、普通だと言われる世の中がいい時代だ」

 

日本が誇れるものは文化だ。

 

「有名なものや、豪華絢爛なものばかりではなく、人の生活の中で長いこと仲良くやってきた家畜や、道具類。名も知れない匠の技や、小さな祭り。1つ1つの点が集合して人間の歴史が浮き彫りになる。素晴らしい、美しい日本の文化を力強く支えるのは、日本人がずっと大切にしてきたそういうものだと思う」

 

 

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歴史と風格は、そう簡単に手に入らない

 

「インドを旅したとき、大きな岩山を何世代にもわたって堀進めてきた洞窟寺を見たんだ。自分の世代だけで完結しようなんて気はさらさらないんだよ。何百年も沢山の職人が次々とコツコツノミを振るい作り上げてきた。

 

気が遠くなるような妙に哲学的な気持ちになったよ。目の前のことばかりに囚われている自分が恥ずかしくなった」

 

なぜ、人間は幸せになろうとしないのだろう。

 

「話し合ってみるとかさ、工夫してみるとか、違う方向から見てみるとか出来ないのかね。自分が得することばかりにこだわって、セコセコセコセコしている奴ばかりだ。なるようにしかならないんだ、人生一度だしね。得ばっかりしたいってきりきり舞いするより、味わって生きたらいいのにね」

 

風土に根ざした文化にこそ、旅人は惹かれる

 

「旅人の持て成しって何なのか、そんなことをしっかり考えれば分かるだろう。

 

訳の分からない建物ばかり建てて悦に入っているのは、誰かが儲かるからだろう。
結局、観光地としては駄目になるんだ。そうなってから慌てても仕方ない。でも本当に旅の風情は皆無になった。ロケ地以外で旅をしようなんて思わなくなったよ」

 

鑑賞も、1つの創作活動である。

 

「ダメなものばかり見ていると、鑑賞眼はどんどん下がる。そうすれば創る腕も落ちる。
腕が落ちればつまらないものしか出来なくなる。そうなるとまた鑑賞力が下がる。
反対の追いかけっこができれば、作品の質も上がっていくのに」

 

面白いと思えれば、いくらでも頑張れる。

 

「最初はどんな仕事も分からないし、出来なきゃ面白くないのがあたり前だ。
続けているとある日突然見えてくるんだ、そうすると屋やる気が出る。
そこでもう一押し頑張ってみると、なるほどそうなんだともっと具体的に何をしたらいいか
見えるんだ。繰り返し繰り返しやっていりゃ、パッと目の前が開けて面白いと思えるようになる、そうなればめっけもんだ」

 

完全主義なんて当たり前のことさ。

 

「モノを創る人は、皆完全なものを創りたいと思って努力するんだ。
自分がもうこれ以上ないと満足出来るところを目指してがんばるんだ。
でもこれが完全だという答えは人によって違うのだから、自分の信じるところに向かってどれだけのことを諦めずに踏ん張れるかということだ」

 

人間は進歩しているのが、疑問に思い始めた

 

「何なんだろう、正倉院の御物を見てきたけど、今あんな素晴らしいものを作れるだろうか。人間は本当に進歩してるのかなんて考えちゃったよ」

 

画コンテは、スタッフに的確に伝達する以上の効果がある

 

「描きこんだ画コンテをみて、スタッフにも一目瞭然に分かってやりやすいって評判良かったけど、何より、自分の為になったんだよ。
詳細な画コンテを描くためには、画面に映る全て1つ1つのものが具体的に自分の中で見えていないと描けないんだ。

 

これは何色でどこに置かれていてどんな形でって、分かっていないと画に出来ない。だから準備の上でも、演出する上でもすごく勉強になる」

 

映画にもテレビにも、それぞれの役割がある

 

映画人はテレビの批判ばかりしてると思われていて迷惑しているよ。
なんだか一時期、テレビ対映画っていうような記事が横行したからね。
だって役割が違うでしょ。特質がちがうんだからそれぞれの得意なところで頑張ればいい」

 

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