黒澤明「羅生門」ここが凄い!ポイント
イタリアのヴェネツィア国際映画祭金獅子賞受賞!
アメリカのアカデミー特別賞を受賞!
日本映画が初めて国際的に認められた作品!
欧米コンプレックスを抱えていた当時の日本人に光を与えた!
モノクロの映像美が凄い!
ホースの水に墨を混ぜて迫力ある雨のシーンを撮った!
カメラマン宮川一夫が凄い!
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イタリアのヴェネツィア国際映画祭金獅子賞受賞や、アメリカのアカデミー特別賞を受賞するなど、日本映画が初めて国際的に認められた記念すべき作品である。
この受賞はまだ米軍占領下であり、国際的な自信を失っていた日本人に現代では想像もつかないぐらいの希望と光明を与えた。
これ以降、黒澤作品並びに日本映画が世界で評価されていき、日本映画界も黄金期に入っていった。
ストーリーは、芥川龍之介の2つの短編小説「羅生門」と「籔の中」が元になっている。
物語の本筋は「籔の中」のほうで、これを新鋭の橋本忍と黒澤で脚本化した。黒澤映画の常連脚本家、橋本忍の登場である。
橋本忍は佐伯清の弟子としてサラリーマンをしながら脚本の勉強をしていた。
橋本は芥川龍之介の短編小説「籔の中」を脚色した作品を執筆しており、それを佐伯に見せたところ、かねてから友人であった黒澤明の手に渡り、黒澤がこれを次回作として取り上げたという橋本の出世作でもある。
冒頭の雨のシーンはモノクロカメラで迫力のある雨の映像をとるために、水に墨を混ぜてホースで降らせたという。
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この作品はテーマと脚本で栄冠を勝ち取ったとされますが、モノクロの映像の美しさはそれに勝るとも劣らない価値でしょう。
かなり昔の作品であるにも関わらず、こんなにも映像が綺麗なのか、とため息がでる画がいくつもありました。
黒澤明とともにこの作品で世界的カメラマンとなった宮川一夫の腕によるものと解釈をせざるをえません。
当時は絶対にタブーであった太陽にレンズを向けるというロックなことをやっていたり。
この作品のテーマは一言でいうと「事実は1つだが、真実はいくつもある」ということでしょう。
とてもとても深いテーマです。
ひとつに事実に対して、関わった人の数だけ真実があるんですよね。
事実と真実は根本的に違う次元で存在し合っているということを個人的には感じる作品でした。
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かんたんなあらすじ
平安時代。羅生門で下人が雨宿りをしている。
そこには杣売りと旅法師も雨宿りをしており、なにか深刻な表情で話しあっている。
下人は退屈しのぎにその2人の話に入っていく。
その話は3日前に起こった、ある殺人事件について。それはそれは、世にも奇妙な事件についてだった…
企画:本木荘二郎
製作:箕浦甚吾
脚本:黒澤明 橋本忍
原作:芥川龍之介「籔の中」
撮影:宮川一夫
美術:松山崇
照明:岡本健一
音楽:早坂文雄
助監督:加藤泰 若林光夫 田中徳三
出演:三船敏郎 京マチ子 森雅之 志村喬 千秋実 加東大介 上田吉二郎
『羅生門』各サイトレビューまとめ
Yahoo!映画 4.12点
評価件数 416件
・ 数学の証明問題のような凝縮された表現
・芥川龍之介の「藪の中」と「羅生門」をベースにした作品。
・人間のエゴイズムの醜さ
・鬼も逃げ出す人間の恐ろしさ
・黒澤明の日本人離れしたダイナミックな演出
・この世の災いよりも恐ろしいものは人の心だ
・3人の人間の心理描写が凄まじく複雑
・名声に違わぬ作品
・微妙。セリフが聞き取りにくい
・「真実が沢山ある。」
・ ”世界のKUROSAWA” はここから!
映画.com 3.6点
25人
・「人間」を描く。
・人の心は不可解なもの
・何を喋っているのか聞き取れなかった。残念。
・食い違う証言、真実は藪の中。人間とは何なのか。
・黒澤映画初心者に
・白黒だけど、なんとなく色を感じる
・黒沢作品は落ち込むだけでは終わらない
・艶あり、凄みありと圧巻的な演技を披露する京マチ子。
・何度見ても三船敏郎さん志村喬さんはかっこいい。
・語り口、動と静のコントラスト、そのギラギラさ加減。
・一つの事件を複数の視点で追ういわゆる『羅生門スタイル』の元祖
・音楽も美術もそれに従うように骨太な印象。
アマゾンレビュー 4.2点
24件のカスタマーレビュー
・黒澤明監督が「世界のクロサワ」たる所以の作品
・迫力のある表現が素晴らしい
・今もまったく色褪せない傑作!
・黒沢映画の中でも特にお薦め
・俳優陣の鬼気迫る演技が素晴らしいのですが、特に京マチ子が傑出してます。
・若き日の三船敏郎と京マチ子が出演
・安易なヒューマニズムか、実存的ヒューマニズムか
・何たる衝撃、何たる人間描写。ここまで人間の内面を描いた作品は他にありません
・黒澤と黒澤組には “凄い”としか形容する言葉が見当たりません。
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軍需工場でのく女子挺身隊の活動をセミドキュメンタリータッチで描く。挺身隊員を演じる女優陣から、職業的なにおいや、羞恥心を取り去るため、日本光学の寮に入れ、駆け足の訓練から始め職場にも配慮し工員たちと同じ労働を割り当てた。その甲斐あって、本物の挺身隊員と同様の自然な演技が引き出せたが、連日8時間以上の...
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完成後7年間もお蔵入りとなっていたいわくつきの作品である。東宝の前身であるP・C・Lに入社した黒澤は、主に山本監督につき榎本健一(エノケン)主演の喜劇映画の助監督を数多く務めた。その現場で喜劇の撮り方や役者の使い方を、自分のものとして習得したことが見られる作品。本作オリジナルの登場人物として、強力役...
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初期の黒澤作品のほとんどの音楽を担当し、黒澤の親友として良き相談相手にもなっていた早坂文雄。彼は昭和29年に行われたアメリカのビキニ環礁に核実験で、死の灰が予想よりも遠くまで飛び散り、第五福竜丸が被災したときに、「こう命をおびやかされちゃ、仕事もできねぇ」と黒澤に言ったという。その言葉が強く心に残っ...
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黒澤明「用心棒」ここが凄い!ポイント殺陣が凄い!面白さが凄い!「荒野の用心棒」でリメイクされる!ヴェネツィア国際映画祭で三船敏郎が主演男優賞を受賞!カメラマンが世界のミヤガワ!黒澤映画を代表するエンターテイメント作品黒澤が理屈ぬきに面白い、楽しい映画を作りたいと思って撮ったのがこの作品。ダシール・ハ...
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山本周五郎の「赤ひげ診療譚」の映画化で、最後の黒澤・三船コンビの作品である。原作は江戸時代に幕府が設けた貧しい病人たちの為の医療機関・小石川診療所の所長で赤ひげと呼ばれる医師・新出去定を主人公に、いくつかのエピソードから構成されたオムニバス小説だが、黒澤はひとつの流れとして捉え、新参の弟子・保本登が...
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